1.シングルセル調整

2.シングルセル単離・シングルセルプラットフォーム
シングルセル実験を行う場合に細胞懸濁液からシングルセルを単離する必要がありますが、現在は特に標準が無い状態で様々な方式が並走しています。 主な単離手法には下記のような方式があります。

 

◆ドロップレット(エマルジョン)方式

マイクロ流体技術を使い、1つのドロップレット内にシングルセルを封入する方式。

ドロップレット方式装置例:10x Chromium、バイオ・ラッドddSEQなど。

メリット:

  • 高いスループット

デメリット:

  • サンプル数が確保できない希少細胞には向かない
  • 細胞状態変化の異質性を評価するような研究には余り向いていない

 

◆集積回路方式

高度な集積回路チップを用いて単離のみならずcDNA合成までをチップ内にて実施。細胞懸濁液からシングルセルが流路内に設置してある細胞1個が丁度はまる大きさのトラップによって単離される。

装置例:フリューダイムC1

メリット:

・低発現のサンプルに活用できる
・サンプル数が余りない細胞でも取り扱うことができる
・次工程と統合したシステムにすることが可能

デメリット:
・スループット的には課題が残る
・サイズの大きい細胞には向かない場合が多い

 

マイクロウェル方式

装置例:BD Rhaspsody、タカラバイオICELL8など

マイクロ加工技術を用いたチップやプレート上にシングルセルが丁度はまる程度の大きさの多数の反応チェンバー、ウェル、トラップ、細孔、ピラー等により細胞懸濁液からシングルセルを単離する方法。

メリット:

  • ”Targeted”アプリケーションに最適
  • 発現量の少ない遺伝子を高感度に解析
  • サンプル数が余りない細胞でも取り扱うことができる

 

デメリット:

  • スループット的には課題が残る
  • サイズの大きい細胞には向かない場合が多い
  • sNuc-seqなどにも向いていない

 

◆ピペット・ディスペンサー方式

機械的なピペット装置によりシングルセルをウェルプレート等に取り分ける方式。

メリット:

  • 希少な細胞などサンプル数が余りない細胞でもロスを少なくアッセイなどを実施することが可能

デメリット:

  • 低いスループット
  • 装置が他の方式と比べて大型になる場合が多い

 

参考文献

Valihrach, L.; Androvic, P.; Kubista, M. Platforms for Single-Cell Collection and Analysis. Int. J. Mol. Sci. 2018, 19, 807. https://doi.org/10.3390/ijms19030807

 

3.シングルセル遺伝子発現解析の流れはこちらをご覧ください。

 

ご指摘、ご意見、新情報などありましたら下記よりお知らせください。